会計・税務

経理代行サービスの料金相場——記帳・給与計算・年末調整

経理代行サービスの料金相場をサービス内容別に整理。自社経理と外部委託のコスト比較も。

執筆: Founder's Money 編集部 · 3 分で読了 ·

経理業務は専門知識と時間を要する。創業初期は経営者が兼任することが多いが、事業拡大に伴い経理代行サービスを活用するケースが増えている。本稿では経理代行の料金相場を整理し、自社経理との費用対効果を比較する。

経理代行サービスの主な業務

1. 記帳代行

領収書・通帳から仕訳を作成。月次仕訳件数で料金が決まることが多い。

2. 月次決算

毎月のP/L・B/Sを作成。経営状況の可視化に必要。

3. 給与計算

勤怠データから月次給与を計算し、給与明細を発行。

4. 社会保険・労働保険手続

従業員の入退社時の社会保険手続、月次の社保料計算。

5. 年末調整

従業員の年末調整(所得税の精算)を実施。

6. 確定申告・税務申告

個人事業主の確定申告、法人の決算・税務申告。

料金相場——業務別

業務 月額 備考
記帳代行(50仕訳/月) 10,000〜20,000円 仕訳件数で変動
記帳代行(100仕訳/月) 15,000〜30,000円 同上
記帳代行(200仕訳/月) 25,000〜50,000円 同上
月次決算 +10,000〜20,000円 記帳とセット価格
給与計算(5名以下) 10,000〜20,000円 従業員数で変動
給与計算(20名) 30,000〜50,000円 同上
年末調整(従業員1名) 2,000〜5,000円 1人あたり
確定申告(個人) 50,000〜100,000円 年1回
法人決算・申告 100,000〜300,000円 年1回

経理代行と税理士顧問の違い

項目 経理代行 税理士顧問
記帳・給与計算 ○(主業務) △(税理士による)
月次決算
節税アドバイス ×(税務判断不可)
税務申告 ×(税理士が必要)
税務調査対応 ×
料金 記帳のみで安い 包括的で高い

経理代行は「記帳・給与計算の作業代行」、税理士顧問は「税務全般の助言・申告代行」。両方の機能を組み合わせる場合も多い。

経理代行サービスのタイプ

タイプ1: 税理士事務所の経理代行部門

税理士事務所が記帳代行を提供し、決算・申告まで一貫対応。料金は中位だが、税務判断が必要な部分も任せられる。

タイプ2: 経理代行専門会社

記帳・給与計算に特化した会社。税理士は別途必要だが、経理だけなら税理士事務所より安価。

タイプ3: クラウド型経理代行(SaaS+人)

クラウド会計ソフトを基盤に、必要な部分だけ人が処理する形式。低料金で対応可能。ゼロ税理事務所のようなクラウド対応事務所が増えている。

タイプ4: フリーランス経理

個人の経理経験者と直接契約。料金は最安だが、業務範囲が限定的。突発的な対応に不安がある場合も。

外部委託 vs 自社経理 のコスト比較

自社経理の場合

  • 経理担当者の人件費: 月25〜35万円(社員の場合)
  • パート経理: 月10〜15万円(時給1,500円×80時間など)
  • 経理ソフト・システム費: 月3,000〜10,000円

外部委託の場合

  • 経理代行: 月3〜8万円
  • 税理士顧問: 月3〜5万円
  • 合計: 月6〜13万円

従業員10名以下の中小企業では、外部委託の方がコスト的に有利なケースが多い。

外部委託のメリット

1. 専門知識の活用

経理・税務の専門家が処理するため、ミスが少ない。

2. 業務量の変動に対応

繁忙期の対応・休暇時の継続対応など、内部リソースに依存しない。

3. 経営者が本業に集中

経理処理時間を売上活動に振り向けられる。

外部委託のデメリット

1. リアルタイム性の低下

月次決算が翌月中旬以降に出るなど、即時の業績把握が難しい。

2. ノウハウが社内に残らない

経理ノウハウが外部依存になり、内部での業務理解が浅くなる。

3. データのやり取りコスト

領収書・請求書の受け渡し、質問のラリー等、コミュニケーション工数が発生。

段階的な活用

創業1〜2年: 自社+クラウド会計で経営者が兼務

3〜5年(従業員5名超): 経理代行+税理士顧問

10名超・年商1億円超: 経理担当者を雇用・税理士顧問は継続

事業ステージに応じて、最適な体制が変わる。

よくある質問

Q. 経理代行と税理士の両方が必要ですか?

A. 税務申告は税理士の独占業務なので、申告は税理士が必要。記帳のみなら税理士事務所が両方対応するパターンもあります。

Q. 領収書の受け渡し方法は?

A. クラウド会計ソフトに直接アップロード、または郵送・スキャンPDF送信が一般的です。

経理代行は「コスト」「品質」「時間」のバランスを取る選択肢。従業員5名超を境に外部委託の費用対効果が大きくなるのが業界の感覚値だ。

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